先々代住職妻 山崎彌生の本葬儀を行いました 

去る10月7・8日、祖母、自元寺先々代住職妻、山崎彌生の通夜と本葬儀を行いました。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大時期に重なりましたため、1周忌に合わせての実施です。命日は令和3年10月8日、93歳で天寿を全うしての逝去でした。

通夜は涙をこぼしたような冷たい雨の降る日となりましたが、葬儀の日には一転し、気持ちの良い秋晴れとなりました。

一年越しの葬儀となりましたが、祖母とご縁のある皆様が想いを込めてお焼香やお参りをしてくださる、あたたかな儀式となりました。参列が難しくても、ご自宅から手を合わせて下さった方もいらっしゃると聞き及んでおります。

また、ご参列くださった皆様との会話の中で、家族も知らなかった祖母の一面を知り、改めてその人柄が素晴らしいものだったのだなと感じました。

例えば、早くに配偶者を失った方の話を伺いました。小さなお子さんを抱えながら朝早く仕事に出かけなくてはならなかったそうですが、頼れる人もおらず、保育園も空いていない時間です。途方に暮れたその方は、お子さんを彌生先生のいる自元寺に預け仕事へ。お子さんは祖母とともに保育園に登園したそうです。現代だときっと「仕事の枠を超えている」と言われてしまうかもしれません。でも、祖母は困った人がいれば当然のように、身内のように手を差し伸べていたのです。

きっと、裏表のない祖母は、誰にでもそうしてきたのでしょう。お寺に身を置く寺族としても、保育士としても、真摯にその人その人に向き合い、寄り添う祖母の姿勢があらわれていたように感じます。

住職も「ばあちゃん」への想いが深くなった儀式でした。

戦争を乗り越え、その後の激動の時代も乗り越え、一言では表せられないような苦労をしてきたであろう祖母。大変な事も多かったと思いますが、祖母との思い出を懐かしそうに語る皆様のお顔を見ると、人とご縁に恵まれた、豊かな人生だったのだろうと思います。

教区の寺院、法類、親類の寺院、総代さんをはじめ、関係各位の皆さまにも多くのお力添えをいただきました。また、地域からも沢山の方がお越し下さり、祖母を偲んでくださいました。

祖母とご縁のあった全ての皆さまに、心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

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山崎彌生の話記事