令和3年4月18日【大般若会】のご報告

【大般若会法要・お花まつり】は、4月18日午後1時30分から自元寺本堂にて厳修されました。感染拡大を受け、残念ではございますが本年も規模を縮小し、少数のご寺院・総代さまのみでお勤めをいたしました。法要のご祈祷のみ行い、法話・昼食会・梅花講・御詠歌は本年度も中止致しましたが、滞りなく終了いたしました。

首都圏で3度目の緊急事態宣言も出ようかというこの時期、少人数での開催となったのもやむを得ないとはいえ、やはり皆様とお会いすることができなかったのは寂しく思います。ですが、ご出席下さった総代の皆様、寺院の皆様と共に感染症の終息・皆様の1年がより良きものであるよう心を込めてご祈祷いたしました。ご参席くださった皆様も感染症予防や法要へのご協力、本当にありがとうございました。

祈祷いたしましたお札は、総代様を通し檀家の皆様にお届けしました。もしまだお手元に届いていらっしゃらない場合は自元寺までご一報ください。

【大般若会】と【大施食会】の違いとは

4月に行いました大般若会は、一言でいうと「厄事災難を祓う・開運祈願」の法要で、「今、ここに」生きている皆様の幸せをお祈りいたします。この法要ではお札をご祈祷し、皆様にお渡しいたします。

大般若会の法要で特徴的なのは、「転読」と言われる作法です。「大般若経」と呼ばれる600巻ものお経を、実際に声に出して読むのではなく、パラパラとダイナミックに勢いよく振ります。この作法は読んだことと同じ功徳があると伝えられ、また仏教で大切な「空」の真理も説かれております。複数の僧侶が転読する姿は迫力があります。

秋に行われる「大施食会」と似ていると思われる方も多いそうですが、意味が異なっているのです。大般若会は「今、ここに」生きている人のためにお札をご祈祷します。大施食会は「ご先祖様や全ての精霊のため」にご祈祷し、卒塔婆を建てる善行を積む(追善)という目的の違いがあるのです。

その他、法要は年に数回行われますが、大般若会は今生きている方のため、お盆はご先祖様へ、秋の大施食会は全ての生きとし生けるものへ、春と秋のお彼岸にはご先祖様のご供養とご自身の修行のためと、少しづつ意味合いが異なってきます。

もっと細かな違いがあるのですが、まずはこの「祈る目的」の違いを少し意識するだけでも、法要へむかうお気持ちが変わってくるかもしれません。

詳しく知りたい方はお寺にお立ち寄りの際にでも、ぜひ質問をしてみてください。