灼けつくような季節になってまいりました。日本勢が最多のメダルを獲得したオリンピックが閉会式を迎える一方で、コロナが再び猛威をふるい、なんとも心が落ち着かない夏となりました。
北杜市近隣、山梨県内の檀家の皆様へ令和3年 お盆の棚経のお知らせです。
8月11日 白須上地区(坂上より坂下へ)
12日 白須下地区前半(一組方面より)
13日 甲府・韮崎方面
白須下地区(午後明野・公案寺様担当は例年通り)
14日 竹宇地区 (白須より上へ)
15日 前沢(朝、一組より)・新盆(午後より)
16日 お寺参り・予備日
以上の日程で棚経に参ります。
13日以前 精霊棚は飾らなくても結構です。例年通り、13~16日の期間にて棚をお祀り下さい。
感染症予防の観点から、お茶などの接待はご遠慮させて頂きます。
弟・元道も、師匠にあたる長坂町・龍澤寺様より暇を頂ければ共にお勤めさせて頂きます。
不明点・都合の悪い場合、変更等は、8月10日までに自元寺にお知らせ下さい。
℡ 0551-35-2245(自元寺:山崎)
昨年と同様、新型コロナウイルスの影響を鑑みて、各家の意向を第一にご供養がお勤めできればと考えております。
原則左記日程にて参上させて頂く予定ですが、今年は訪問せずに位牌堂での読経を希望する方は,お寺までご一報下さい。ご先祖さまに向き合えるよきお盆のときとなるよう、ともに手を合わせ、ご供養できれば幸いです。
◇お盆の棚に飾る「精霊馬」の話
お盆に「精霊棚」をお祀りするご家庭も多いことと思います。
「精霊棚」へお祀りする、ナスやキュウリの「精霊馬」 由来を聞いたことはありますか?
ナスやキュウリを牛や馬に見立て、箸や楊枝で四つ足をつけて飾ります。これはご先祖様があの世から現世に戻るときの乗り物だといわれています。
地域によって差はありますが、ご先祖様が早く来てほしい迎え盆は「キュウリの馬」で、お供えをたくさん載せてゆっくり帰ってほしい送り盆は「ナスの牛」に乗ってもらうので、両方をお供えするともいわれています。
遠い昔、旧暦のお盆直前は前年の備蓄食料も底をつくころで、さらに作物がとれにくい端境期でした。食品を保存する手段が少なかった時代は、ひもじい思いをした人も多かったことでしょう。その後夏の収穫の時期を迎え、皆でご馳走を囲むお盆はきっと喜びにあふれたものだったのでしょう。
最近では精霊馬アートといって、夏野菜を使って彫刻をしたり、乗り物を作ったりと、凝った精霊馬を作る人もいるようです。人の発想力に思わず感心してしまいます。
なお、仏さまの教えには精霊馬にあたるものは見あたりませんでした。ですが、祖先をもてなすために心を尽くす、日本らしい習慣といえますね。
さて、今年のお盆も皆で集まることは難しそうですが、各々自分のルーツに思いをはせ手を合わせられることを祈っております。