降誕会・大般若会ご祈祷無事に終了いたしました!

先般ご案内の当山恒例・花祭り(仏誕会)・大般若会祈祷を、昨年同様、僧侶は六名と少人数ではありましたが、檀信徒の皆さまにはコロナ禍前の形で、昼食をお出しする形をとらせていただきました。

拙い住職の話ではありましたが、四十名のご参加の元、何とか終えることが出来、人の集うことの大切さを感じる法要となりました。

臨床宗教師についてのお話と参加者皆さんで、「死」ついて語り合いました。

降誕会では慶讃の法要の後、皆さまにも誕生佛さまに、甘茶かけをしていただきました。

仏教では人間は孤独だと説きます。あらゆる絆から切り離されて死に際しても一人、生きている間もずっと、天涯孤独であり、愛も絆も幻想に過ぎない。それを諦めなさい、と説いています。

一方で、因縁説を唱えるのもまた仏教です。絶対的なものはなく、縁によって私たちは「生かされている」というお示しです。

不安定な人の世に生きて、また死というものに直面しても、人間は孤独な存在ではなく、常に何かとつながっている。むしろこちらの方が、合点がいくという方が多いのではないでしょうか。

昨年度の講義で、人間は孤独であるが、孤独ではない、こんなお話を聞きながら、その時は禅問答のように感じていましたが、お線香の香りと仏花の満ちたお彼岸の境内で、皆さまの真摯に手を合わせる姿を拝見すると、私たち日本人は古来より、自然とそのどちらにも渡る広い視野をもって、歩んできたのでは、と考えるようになりました。

この法要で、皆さまがにこやかに過ごされている光景は、孤独にも、つながりにも偏ることない、中道をもって、「いま」を大切にされている姿勢そのもののように感じました。

また今回はご祈祷内容を希望の方には記入して頂く方式を取りましたが、いかがだったでしょうか。またご意見なども頂戴できますと幸いです。

皆さまのそれぞれの祈りを込めて、大般若会の法語をとなえる。
祖父(自元寺27世・先々代)出身の山梨市牧丘町より、ご住職・若月和道師とお弟子様・和信師。
左より、法類で長坂町・龍澤寺住職・古屋良彦師、龍澤寺の弟子で住職の弟・元道師、アメリカ人僧侶・樂禅師。道場を清める浄道場をつとめる。
和信師の祈祷太鼓は檀信徒のみなさまも絶賛されていました。

法要後は総代さま、青壮年部の皆さまと懇親会を行いました。

今年度よりは、総代さまはじめ、青壮年部や多くの志あるみなさまと、寺院行事を展開していきたく思います。

考えのまとまらないこのように未熟な住職ですが、今年一年、皆さまがお元気でご精進下さいますよう、気持ちを込めてお勤めいたしました。今後ともご指導賜りますようお願い申し上げます。

なお、古くなったお札はお越しの際やお会いする折などにお預け頂ければ、お焚き上げを致しますのでお申し付け下さい。

最後になりますが、写真撮影、提供いただきました溝口克己さまに御礼申し上げます。

令和五年四月吉日

      白砂山自元寺住職  山崎秀典 頓首

4月8日(土)「大般若会法会・お花まつり」開催のお知らせ

令和5年の大般若会とお花まつりのご案内です。

本年は通常の形での開催とさせていただき、広く皆様にご参加いただける法要を執り行います。檀家の皆様をはじめ、自元寺にご縁のある皆様のご参加をお待ち申し上げております。

日時                 4月8日(土)  

11:30       集合

11:30~12:00    昼食(お弁当)

12:10       東北大学大学院臨床宗教教養・実践講座での学び

          「臨床宗教師とは?」住職による講話  

13:30       法要開始(花祭り)

14:30       解散

祈祷供養料    金6000円(郵送料等含む)

振込用紙をご希望の方は、自元寺までお問い合わせください。3月末日締切となります。

本年は、法要の前に住職による講話を行います。

内容は、住職が大学院で学んできた内容を皆様にお伝えする予定です。住職は2年間、東北大学の大学院で「臨床宗教師」の実践講座を履修いたしました。これは、被災地、医療機関、福祉施設などの公共機関で心のケアを行うことを目的とした講座です。

大切な方を亡くされた時、法要の時、僧侶の法話を聞いて悲しみが軽くなった経験をお持ちの方がいらっしゃり、また、東日本大震災が起きた後、地域の宗教指導者が宗派を超え、力を合わせ被災された方々の心のケアにあたったニュースもありました。逆に、多くの反省が露出したことも事実です。

心のケアに当たる専門家には、精神科医や臨床心理士など様々な職種があります。しかし、スピリチュアルな側面からもアプローチできるのは宗教者ならではの強みです。

この新しい取り組みを皆様と、より良い寺院の在り方につなげていくためにぜひ皆様と学びを共有させていただければと考えております。ぜひご参加ください。講話の後は法要にて大般若経を転読し、今年一年が皆様にとって幸せで平穏な年であるよう祈ります。

今年3月からマスクの着用場面が緩和され、5月からは行動制限も大幅に緩和されます。街の様子を見ると、徐々に人との交流も活発になってきたように感じます。この年この時期に、幸せを願うこの祈りの場所で皆様とお会いできることを楽しみにしております。

※写真はコロナ禍前のものです。ご寺院様の参加は本年も縮小しておりますが、縁ある皆さまにご来山頂けますことを願っております。

2023年、新年のご挨拶を申し上げます

新年あけましておめでとうございます。
この冬は新型コロナ感染症による行動制限もなく、賑やかな年末年始を過ごされた方も多いことでしょう。

昨年の自元寺は行事も多く、忙しいながら実りの多い年となりました。
まずは。3月には庫裡の耐震改修工事が竣工し、6月に落慶法要を行いました。明るく過ごしやすいだけでなく、十分な耐震補強を施され、より安心して集える場となりました。内覧会で庫裏をご覧いただいた方にも、「古いものが活かされていて親しみが持てる」「厨房が使いやすそう」「スロープが便利」などのありがたいご感想を頂いております。また、12月には表千家同門会・山梨県支部様主催の150人もの方が集まる茶会が催されるなど、新たな形で庫裏をご活用頂く機会にも恵まれました。初めてのご縁をいただいた皆様を新鮮な気持ちでお迎えし、様々な世界の方と触れ合える良さを実感しました。

10月には現住職の祖母葬儀をお勤め致しました。多くの縁ある方や地域の方にお越しいただき、祖母を偲ぶことが叶い嬉しく思います。久しぶりに再会された方も多く、話の輪が広がっておりました。祖母が繋いでくれたご縁の感じられる、あたたかな雰囲気の葬儀となりました。

これらの大きな行事が無事に終えられましたのも、総代・実行委員、檀信徒皆さまのご助力、深いご理解あってのこと。心より感謝申し上げます。

2023年、新年の行事も併せてご報告いたします。
自元寺では毎年正月5日、開山(お寺をひらかれた僧)さま、歴代住職方への報恩供養をお勤めしています。本年も縁あるお寺さま、総代さまと寺族にてお参りすることが出来ました。(今年で424回忌となります)
会社であれば30年を経過すると「老舗」に数えられるといわれていますが、自元寺は開山より453年の長きにわたり続いて参りました。その意義を常に問いながら、また縁ある皆さまとともに考えながら、これからも大切に守られる寺院であり続けられるよう、精進して参る所存です。

コロナ禍、物価高騰、戦争…さまざまな諸問題が山積の現代社会、心が揺らぐこともあるでしょう。きちんと軸を据えて、ともに歩んでいけますれば幸いです。
皆様もさまざまな行事、また思い立った時、お気軽に自元寺にお越しいただければと思います。
「一人ひとりがつながる『おらが寺』を目指して」これからも古より続く良きご縁と伝統を大切にしながら、ゆるやかに進化を続けてまいります。

先々代住職妻 山崎彌生の本葬儀を行いました 

去る10月7・8日、祖母、自元寺先々代住職妻、山崎彌生の通夜と本葬儀を行いました。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大時期に重なりましたため、1周忌に合わせての実施です。命日は令和3年10月8日、93歳で天寿を全うしての逝去でした。

通夜は涙をこぼしたような冷たい雨の降る日となりましたが、葬儀の日には一転し、気持ちの良い秋晴れとなりました。

一年越しの葬儀となりましたが、祖母とご縁のある皆様が想いを込めてお焼香やお参りをしてくださる、あたたかな儀式となりました。参列が難しくても、ご自宅から手を合わせて下さった方もいらっしゃると聞き及んでおります。

また、ご参列くださった皆様との会話の中で、家族も知らなかった祖母の一面を知り、改めてその人柄が素晴らしいものだったのだなと感じました。

例えば、早くに配偶者を失った方の話を伺いました。小さなお子さんを抱えながら朝早く仕事に出かけなくてはならなかったそうですが、頼れる人もおらず、保育園も空いていない時間です。途方に暮れたその方は、お子さんを彌生先生のいる自元寺に預け仕事へ。お子さんは祖母とともに保育園に登園したそうです。現代だときっと「仕事の枠を超えている」と言われてしまうかもしれません。でも、祖母は困った人がいれば当然のように、身内のように手を差し伸べていたのです。

きっと、裏表のない祖母は、誰にでもそうしてきたのでしょう。お寺に身を置く寺族としても、保育士としても、真摯にその人その人に向き合い、寄り添う祖母の姿勢があらわれていたように感じます。

住職も「ばあちゃん」への想いが深くなった儀式でした。

戦争を乗り越え、その後の激動の時代も乗り越え、一言では表せられないような苦労をしてきたであろう祖母。大変な事も多かったと思いますが、祖母との思い出を懐かしそうに語る皆様のお顔を見ると、人とご縁に恵まれた、豊かな人生だったのだろうと思います。

教区の寺院、法類、親類の寺院、総代さんをはじめ、関係各位の皆さまにも多くのお力添えをいただきました。また、地域からも沢山の方がお越し下さり、祖母を偲んでくださいました。

祖母とご縁のあった全ての皆さまに、心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。

葬儀のお知らせ記事

山崎彌生の話記事

祖母 故 山崎彌生の本葬儀のお知らせ

自元寺先々代住職の妻、故 山崎彌生の本葬儀についてお知らせいたします。

令和3年10月8日に93歳で逝去しました祖母の本葬儀を、1周忌法要と合わせてお勤め致します。当日は祖母とご縁のあった沢山のお寺様と共に法要を行う予定です。

また、地域で祖母にご縁のあった皆様とも、ぜひ亡き祖母の事を偲びたく存じます。

【日程詳細】

通夜  10月7日(金)午後5時から

本葬儀 10月8日(土)午前10時から

場所  自元寺本堂

※駐車場の用意はございますが、限りがありますので可能な範囲で乗り合わせ、近隣の方は徒歩にてお越しいただけますと幸いです。

連絡先  0551-35-2245(Fax兼)

9月20日の葬儀委員会で詳細が決まり次第、町内檀信徒の皆様にも詳細をご案内します。

昭和、平成、令和と三つの時代を生き抜いた女性でした。祖母の人生をひも解くと、その人生は決して平坦なものではなかったようです。

祖母は、昭和4年3月31日、現在の韓国南東部で生まれました。祖母の父は朝鮮半島で商いをして成功したため、娘時代は裕福な暮らしをしていたそうです。姉妹ひとりひとりにお手伝いさんがつくほどだったと聞きました。

その後終戦を迎え、女学校卒業し、そのまま17歳で、母方の伯父である26世大仙秀雄(たいせんしゅうゆう)方丈の住職地・自元寺へ迎えられました。

終戦後、日本のほとんどがそうであったように、寺も厳しい時代でした。祖母も例外ではありません、慣れない田畑や果樹、動物の世話、養父である秀雄方丈と共に、様々な苦労をしてきたそうです。22歳のころに、先々代住職の正道方丈との縁談があり「お父さま(秀雄方丈のこと)がよいとおっしゃるなら」と、翌年、正式に秀雄方丈と養子縁組、正道方丈と結婚しました。

ほどなくして長男・秀道が、その4年後には長女・貴志子が誕生、一男一女に恵まれました。先代住職の秀道が生まれた日は凍えるような日だったそうですが、それでも祖母はお産婆さんの食事を用意してお産に臨んだそうです。時代とは言え、その力強さに驚きます。

父が生まれて翌年には白州町になる前の菅原村の保育園に勤務、同年に明星保育園を運営し始めます。このとき1歳の息子も連れてお勤めしていたそうです。その後白州保育所が設置され、初代町長である古屋五郎氏にこれまでの経験を買われ入職。その後保育所所長に任じられ、定年まで勤め上げました。

保育園を退職したのちも夜遅くまで田畑を耕していました。大きなお寺の行事の際、檀家さんの女性陣とともに料理を作ったり、お寿司をつけていたりした姿が印象に残っています。

寺院・田畑も護持しながら、保育所所長も兼任し、真のキャリアウーマンであったと思います。働き者の一言では語れないほど、お寺のため、地域のためにその力を発揮し続けました。

私たち孫の健康も気をかけてくれて、手作りのみそをつけたおにぎり、自宅で漬けた沢庵、りんごに牛乳がおやつの定番でした。今でも無性に食べたくなる祖母の味です。

また、祖母は忙しい生活の中でも楽しみを見つけていました。短歌が好きで、町の短歌の会に参加して、節目節目でうたを作っては私たちの成長を喜んでくれていました。

鳥原の福昌寺に移ってからも小さな畑で野菜を作り、檀家さんと庭でおしゃべりすることが楽しみだったようです。認知症が出てきても、「甘酒は?お菓子は買ったか?」とまず檀家さんのことを思う寺族としての姿勢には、本当に頭が下がる想いがいたします。

晩年は千葉の叔母のもとで穏やかに過ごしていましたが、令和3年春ころ、体調を崩し入院、療養。令和3年10月8日、逝去いたしました。

祖母の人生は、お寺のため・地域のためにあったように思います。夫である先々代住職から心より信頼され、地域の人からはお寺のおかあさんとして、園児たちからも「やよい先生」として愛され、多くの人が祖母とご縁を持ってくださいました。

祖母とご縁のあった皆様と集い、祖母の苦労がありながらも実り多く豊かであった人生を偲んでいただければと思います。

8月21日こども禅の集いを開催しました 

8月21日、お子さんを対象にした「こども禅の集い」を予定通り開催いたしました。

3年ぶりの禅の集い、当日は小学5年生から3歳まで10名の子ども達が参加。自元寺に子ども達の楽しそうな声の響く、よい一日となりました。

大人たちは、護持会青壮年部3名、保護者1名、樂禅師(アメリカ人僧侶)、自元寺山内から4名が参加いたしました。

大人も子供も楽しい夏の1日になりました。
まずは散策から。自元寺~白州小~花水の坂~湧水・わさび見学~赤坂~自元寺のコースで、1時間以上楽しみました。30度を超える暑い日でしたが、小さい子も皆よく頑張りましたね。

その後禅体験を行いました。10分の坐禅を2回、午前と午後にも行いました。お寺に来ることが初めてのお子さんも多い中、良く取り組めました。コツをつかめたのか、午後の坐禅体験では集中するのが上手になっていきましたね。写仏も皆真剣に取り組んでいました。

その後は、昼食づくりを行いました。メニューはみんな大好きなビーフカレー・ミニトマト・漬物・フルーツです。皆で楽しく食事を囲んだ後は、命を余さず頂く感謝の気持ちを込め、パンで食器をぬぐいました。

お楽しみのスイカ割りは大盛り上がり。皆たくさん食べましたね!合間には本堂で鬼ごっこなども。あんなにたくさん動いた後でも、スキマ時間で全力で遊ぶ子どもたちのパワーに大人たちは圧倒されっぱなしでした。

楽しいこともたくさん、真剣に取り組む時間もあり、メリハリのある時間になりました。

参加してくださった子どもの皆さん、お寺での楽しい思い出を持ち帰って、新学期も頑張ってくださいね。

さて、この催しは先代の住職が始めたもので、40年以上の歴史があります。今の形になったのは5年前です。
近年、少子化の影響で子どもの集まる機会が少しづつ少なくなっています。クラブ活動も制限され、さらにコロナが追い打ちをかけ、子どもたちが互いの家を行き来するということもかなり減っていると伝え聞いております。

そんな中、青壮年部の皆様と「子どもたちに何かできることはないか」と考えました。自元寺という、地域に根ざす寺院施設とコミュニティを活用しながら、子どもが主役の楽しい1日を企画してくださったのです。

青壮年部の皆様もお忙しい中、地域の子供たちのために手と目をかけてくださり本当にありがたく思います。

この土地で育つ子供たちが、地域の大人の温かさを感じられ、いつか次の世代にも、その温かさを繋いでいけたら嬉しいことだなと感じています。

8月1日 恒例のお墓参りを行いました。 

8月1日は毎年恒例の自元寺墓参りです。本年も滞りなく行い、自元寺住職含め5名の僧侶が読経をお勤め致しました。

お参りの方は、新しく出来た庫裡玄関で受付をし「南無釈迦牟尼」と書かれた小さな旗をお持ちになります。それぞれのお宅のお墓の掃除など準備を終えた後、墓前にてご家族と僧侶で読経を行いました。

当日は朝は早朝6時から、夕方は18時くらいまでお参りの方がいらっしゃいました。お墓参りの日は、いつもは静かな墓地も人の気配が絶えることがありません。線香の香りに包まれて、とても落ち着く心地よい空間となるのです。

家族連れやご夫婦、仕事前や仕事後にお参りにいらっしゃる方もおり、皆様がご先祖様との繋がりを大切に考えてくださることを感じ、嬉しく思いました。

当日は35度を超える猛暑日でしたので、皆様昼間の暑い時間帯はお参りを避けられたようです。朝の早い時間、夕方の涼しい時間帯が一番混み合いました。幸いにも雨が降ることもなく、午後には心地よい風が吹き、気持ちが良かったですね。

当日は庫裡が完成して初めてのお墓参りでしたので、庫裡の中を見学して帰る方も居られました。庫裏は、人と人との縁を結ぶ場としての役割を考えております。どなた様も気軽にいらしていただければと思います。

さて、お墓参りの際に皆様にお渡しする旗に書いてある言葉、「南無釈迦牟尼」にはどのような意味があるかご存じでしょうか?「南無」とは「帰依します」という意味です。帰依は(尊い存在に)すがる・ゆだねる等のニュアンスがあります。
「釈迦牟尼」は曹洞宗のご本尊でもある、お釈迦様の別の呼び方です。あわせると「お釈迦様に全てゆだねます」という表現なのですね。

一般の方は、南無が付く言葉では「南無阿弥陀仏」を思い浮かべる方が多いと思います。また、手塚治虫のマンガ、ブラック・ジャックはピンチの時に「南無三!」と言いますね。これはいずれも仏教用語がもとで「阿弥陀様に帰依します」「三宝(仏・法・僧)に帰依します」と言っているのです。

ではこの二つに対して「南無釈迦牟尼」がそれほど広く知られていないのは何故なのでしょうか。禅宗である曹洞宗の修行は坐禅が基本です。そのため、題目を繰り返し唱えることをしないからでしょう。

似たように見える言葉でも、扱い方も宗派それぞれの考え方が出るのは興味深いことだなと感じます。

参考

https://www.sotozen-net.or.jp/

https://www.sougi-sos.com/question/about-namushakamunibutsu

8月1日(月)お墓参りと【山梨県内】お盆の棚経のお知らせ 

檀信徒の皆さまへ、8月1日(月)・自元寺のお墓参りと、山梨県内・お盆の棚経の日程についてお知らせいたします。この日程は仮のもので、7月下旬に総代会を開催し、最終的な判断を頂く予定です。日程が近くなりましたら、お知らせ等でご確認下さい。

【お墓参りのお知らせ】

例年通り、8月1日(月)墓参りを行います。
時間は朝6時前後~午後5時ころまでを目安にしておりますが、一日中お参りいただけます。4名ほどの僧侶が待機し、皆様のご用意が整いましたらご供養を致します。
お参りの方の来訪に合わせお待ちしておりますので、僧侶の読経供養をご希望の方は庫裏にお声がけください。旗をお渡し致します。お仕事の方、この日にお参りができない方、首都圏など遠方にお住いで今年はお墓参りを控えたい方も、事前にお知らせ頂けましたら当日にご供養が可能です。
地域の皆様が朝早くからおいでになり、ご先祖様との繋がりに想いを馳せてくださる姿は嬉しく、また大変尊く感じております。今年は平日となりますが、静かに手を合わせるよきひと時になりますよう、心を込めてご供養致します。

【お盆 棚経についてのお知らせ】

北杜市~甲府方面の棚経は、以下の日程で順にお参り致します。

8月11日 白須上

  12日 白須下地区前半(一組方面より)

  13日 甲府・韮崎方面

白須下地区(午後明野・公案寺様担当は例年通り)

  14日 竹宇地区 (白須より上へ)

  15日 前沢(朝、一組より)・新盆(午後より)

  16日 お寺参り・予備日

13日以前は、精霊棚は飾らなくても結構です。例年通り、13~16日の期間に棚をお祀り下さい。今年も感染症予防の観点から、お茶などの接待はご遠慮させて頂きます。また、場合によってはマスクを着用してのご供養になりますことをお許しください。弟・元道も、師匠にあたる長坂町・龍澤寺様より暇を頂ければ共にお勤めさせて頂きます。

不明点・都合の悪い場合、変更等は、8月10日までに自元寺にお電話にてお知らせ下さい。℡ 0551-35-2245(自元寺:山崎)

原則、以上の日程にて参上させて頂く予定ですが、訪問はせずに位牌堂での読経を希望する方は,お寺までご一報下さい。可能な限りご希望が叶うようお勤めいたします。ともに手を合わせ、ご供養できれば幸いです。

梅雨が明けてからというもの、ここ白州も日中は外に出ているのがつらいほどの暑さになっておりますので、皆様体調には十分お気を付けになってください。8月に皆様にお会いできますことと、ご先祖様や地域とのご縁を感じられる時間になることを願っております。

令和4年6月12日 庫裏の耐震工事完成落慶記念法要を執り行いました 

令和4年6月12日、庫裏の耐震工事完成の落慶記念法要を執り行いました。ここ2年程、法要は規模を縮小しての開催であり、そんな中で待ち望んでいた皆様とお顔を合わせての法要。天候にも恵まれ素晴らしい一日となりました。

ご参加いただいたのは総代・実行委員会、施工関係者、開基・馬場美濃守信房公の末裔・縁者、教区寺院、法縁寺院などです。

多くの僧侶での法要は本当に久しぶりでしたが、古来より伝わる作法の大切さ、その力をひしひしと感じました。
私たちの儀礼は「ことばに言い表せないものを形にする」と言われております。感じ方は人それぞれで良く、正解はありません。この懐の広さが仏さまの教えの良さとも言えます。
ですが、信房公の末裔・縁者、信房公を慕う地元の皆様と共に法要を執り行うことができたこと、古来から受け継がれてきた作法の美しさ、皆様とのご縁の尊さを改めて感じることができた事は、この上ない喜びでありました。心より感謝申し上げます。

小和田哲男先生のご講演も、DVDの放映という形で行いました。小和田先生は、歴史学者であり馬場信房公の末裔でもあります。馬場氏の成り立ちから信房公が亡くなるまでの歴史を当時の勢力図や地理を交えながら、臨場感たっぷりにご解説いただきました。

信房公は、武田家の名だたる武将の中でも特に信頼されていた事、武田家の名誉を守るため、自分の命をかけて主君に進言したこともある「大変気骨のある武将だった」事など、人柄が偲ばれるエピソードも頂きました。
印象的だったのは、戦国時代の武将にとって神仏はすがるべきもので、現代の私たちの感覚以上に心から神仏に救いを求めていたということです。寺院は精神的な拠り所であり、亡くなった後に菩提を弔ってもらう以上の意味を持っていました。
また、地域にとっても今以上に寺院は精神的な結びつきを強める場所だったのです。

小和田先生のご講演にはとても感銘を受けました。
現代でも広く地域に慕われる、信房公が建立されたお寺を護らせていただいていることの気持ちを、新たにしていただいたと感じております。
これからもこの庫裡、信房公の後世に残る人徳に恥じることのないよう、自元寺の在り方を皆様と共に作り上げて参れればと考えております。引き続きのお力添え、よろしくお願い申し上げます。

最後に、皆様に多大なお力添えをいただいた庫裏の耐震補強工事とその記念法要を、皆様とお顔を合わせて開催できたことを心より嬉しく感じております。「地域に開かれた、地域の人が集うお寺」を目指し、気持ちを新たに精進してまいります。

【講演】信房公菩提寺・自元寺開創450年記念講演「戦国武将 馬場美濃守信房」

小和田哲男先生のご講演は、こちらのyoutubeチャンネルからもご覧いただけます。

令和4年【7月】東京方面お盆の棚経のお知らせ 

本年の東京方面、お盆の棚経の日程をお知らせします。
現時点では、以下の日程でお伺いする予定です。

7月12日に上京
13日は多摩方面から埼玉、都内西側を下るルート、
14日は都内で新宿から池袋、上野、浅草方面から千葉へ、
15日は品川~大田区、神奈川県というルートで車でお伺いいたします。
16日まで首都圏に滞在する予定です。

東京方面にお住まいで、今までご縁がなかった方もどうぞお問い合わせください。時間の許す限りお伺いいたします。

東京都では5月22日に新型コロナウイルス感染リバウンド警戒期間が終了し、県をまたいでの移動も制限がされなくなったようです。そのため、例年通りの方法で棚経が行えますが、昨年と同様、皆様のご希望に沿った形で進めてまいります。お伺いする際は、手洗い、マスクなどの基本的な感染対策を徹底いたします。
中止、延期、その他の方法をご希望の場合は、なるべくお早めにご連絡をいただけますと幸いです。

【電話】0551-35-2245(FAX兼用)  【e-mail】jigenji1570@outlook.jp

東京方面の棚経は、住職の曾祖父・自元寺26世秀雄和尚から始まっており、80年近くの歴史があります。長い年月、自元寺とのご縁をいただき今年も東京方面の皆様のお宅にお伺いできることを嬉しく思います。

まだまだ油断はできないものの、日常が少しづつ戻って参りました。マスクを外しても良い場面も出てきて、少しづつ人の流れも戻ってきたように感じます。自元寺でも6月12日、久しぶりに法要を一般公開いたします。人と会うこと自体がはばかられていたこの2年間、このように集える日が来ることを心待ちにしておりました。

その人の表情や仕草など、言葉以外のコミュニケーションは対面での交流に勝るものはありません。一説では、コミュニケーションによって受け取る情報のうち、表情や態度など言葉以外での情報が50%以上を占めるそうです。便利なツールは多々ありますが、人間が長い歴史の中で対面でのコミュニケーションをどれほど大切にしているかが分かりますね。

棚経は親族が集まる良い機会でもあります。ご先祖様から脈々と繋がれてきた縁に想いを馳せていただければと思います。そして、もし可能であれば、ぜひご家族皆様で同じ空間で同じ時を過ごし、人と人との繋がりの尊さも感じていただけますように。同様に、自元寺とのご縁がよきものでありますよう祈ります。