4月9日「大般若会法会・お花まつり」縮小開催のお知らせ

【大般若会法会・お花まつり 縮小開催について】
ここ最近の暖かさで、ここ白州にも一気に春が来たように感じられます。
さて、令和4年4月9日に予定しておりました「大般若会法会・お花まつり」は、本年も縮小開催させていただきます。

「大般若会祈祷会」は昨年に引き続き、総代様、寺院のみでご祈祷を執り行います。
ご祈祷致しましたお札は、白州町内は総代様・役員様にご配布いただく予定です。町外の檀信徒の皆さまには郵送にてお送り致します。
今年で縮小開催は3回目となります。今年こそはなんとか檀家の皆様に例年通りお集まりいただき、この季節ならではの華やかな行事で春を喜びあいたいと考えておりました。期限間際まで検討を重ねておりましたが、3月中旬を超えてもオミクロン株の収束が見えず、苦渋の決断となりました。

檀家の皆様、地域の皆様がこの一年健やかに過ごせますよう、また新型コロナウイルス感染症の早期終息をお札に記し、心を込めてご祈念いたします。

【花まつりのお話】
お花まつりがお釈迦様の誕生をお祝いしたものということは良く知られております。どの寺院でも共通しているのは、花で彩られた花御堂にお釈迦様の幼い日の姿をかたどった【誕生仏】を安置し、祈りを捧げながら甘茶をかける、というものです。

では、なぜお花を飾るのでしょうか?
それはお釈迦様が花畑でお生まれになったことが由来とされています。お釈迦様は、ネパール南部にある、ルンビニーという小さな村の花畑でお生まれになりました。ネパールの気候は亜熱帯、色とりどりの花が咲き乱れていたことでしょう。それに倣い、お堂を花で美しく飾るのです。飾り方にはこれといった決まりはなく、お堂の屋根に花を敷き詰めることもあれば、足元を花畑のように飾ることもあります。日本では春の花が飾られます。

甘茶をかけるのは、龍が天から降らせた甘露を、お釈迦様の産湯に使ったという伝説になぞらえたといわれています。中国では「優れた王のもとには龍が現れ甘露を降らせる」という言い伝えがあり、これはお釈迦様の徳の高さを表したエピソードとされています。

日本では仏教を日本の習慣に馴染むように工夫してきた歴史がありますが、仏教を根付かせるため中国でも、もとからあった故事や習慣などを取り入れたのですね。仏教が伝わった経路が見える、興味深い伝説だと思います。

さて、そのお花まつりには欠かせない甘茶。自元寺では、境内で採れたものを使います。漢方薬の一種でもあります。機会がありましたら、自元寺製の甘茶、ぜひ味わっていただきたいです。

自元寺と共に生きた祖母 山崎彌生の話

住職の祖母、山崎彌生は昨夏より体調が悪化し療養しておりましたが、令和3年10月8日に93歳で逝去しました。葬儀は住職の祖父・正道方丈の意向を第一として、葬儀委員会で10月7日の通夜、8日の葬儀に1周忌法要と合わせてお勤めをいたす運びとなりました。

激動の昭和、平成、そして令和の三時代を生き抜いた女性。その人生に少し触れさせていただきます。

祖母は、お隣長野県・松本市浅間温泉にあった造り酒屋で産まれ、家族と共に朝鮮半島にわたり、そこで育ちました。曾祖父には商才があり成功をおさめ、祖母も不自由のない生活を送ったと伝え聞いております。ほどなく終戦となり、祖母家族は日本に帰って来ました。当時、外地で築いた財産は国に預けなくてはならず、帰国後の生活にはかなり苦労したそうです。

その後、伯父である自元寺26世・秀雄方丈の願いで17歳で自元寺へ。縁あってのちの27世となる正道方丈と結婚し、戦後の厳しい時期を乗り越えてきました。曾祖父の才能は祖母にも受け継がれたようで、自らの子育ての傍ら、保育園も運営しました。子どもを預ける場所も少なかった時代です。私利のためではなく、地域のための園でした。その後も白州町立白州保育所に定年まで勤務、園長もつとめ多くの子どもを送りだしました。

「やよいせんせい」を慕って、お寺に卒園生が訪ねてくることもあったようです。祖母にとっては大人になっても可愛い園児だったようで、父親世代の人も「〇〇ちゃん」と呼ばれ、呼ばれた方も戸惑いながらどこか嬉しそうにしている姿は微笑ましくもありました。

先々代住職と共に長きにわたり寺を守り、寺族としてもご立派に勤められました。代替わり後鳥原の福昌寺に入られてからも、自元寺の行事の際は足を運び御詠歌や総代さんたちの接待などもこなし、田畑にも精を出し、地域の皆さまとも親しく過ごしておりました。情に厚く涙もろく、周りの人々とのご縁を大切にする祖母は、まさしく「お寺のお母さん」そのものです。

戒名は、彌生院自研明覺禅尼(みしょういんじけんみょうがくぜんに)です。

「自研明覺」は永平寺の禅師さまから授かったものです。自元寺と子どもたちを守り育ててきたこと、寺族としてのあり方への教示、それらの願いを込めてお贈りくださったものだと思います。

院号「彌生院、禅尼」は夫である祖父が送ったものです。自元寺のご本尊・阿弥陀さまのご加護を願い、また今を生きる私たちを見守ってほしいとの思いを込めて追贈したのでは、と考えております。祖母の生き様を表したかのような戒名であると感じております。

激動の昭和から三つの時代を駆け抜けた祖母の人生は決して平坦なものではなかったはずです。その時代時代を真摯に生きぬいた祖母が、過去から大切に繋いでくれたご縁を、丁寧に次の世代につないで参ります。

水子供養、ペット供養、遺品や気になるものなど各種供養をお受けします

自元寺では様々なご供養を行っております。

「水子供養」「ペット供養」のほか、「遺品のご供養」「大切にされていたもののお焚き上げ」などもお受けしております。

【水子供養について】

子どもをなくすということは、人の最も大きな悲しみの一つです。普段は何事もなかったかのように生活ができていても、長い人生のふとした瞬間に思い出されることもあるでしょう。自分だけでその苦しみを抱え込んでいませんか。様々な理由で、お住いの地区でのご供養が難しい方もご相談ください。

他の方とお会いすることがないように配慮いたします。また、遠方であったり人との接触を控えたい方にはオンラインでのご供養も行っております。

「供養をする」ということは、無理やり辛さを手放すことではありません。供養という方法を通じて、自分の中の苦しみや悲しみと向き合いながら、ともに歩んでいく節目とするためにもあります。仏教は長い年月悲しみや苦しみと向き合う方法を考え続けてきました。あなたのその気持ちに寄り添い、あなたらしい心のありようになれるよう、お手伝いを致します。

【ペット供養について】

ペットを愛玩のためではなく、家族の一員として迎えられる方も多いでしょう。ペットをなくす悲しみは、その愛が深いほど同じように深くなる事だと思います。

人生のひと時、一緒に過ごしてきたペットが安心して虹の橋に旅立てるように。飼い主さんがこれからの人生を前を向いて過ごせるようにそのお手伝いをさせて下さい。自元寺にはペット用の墓地はありませんが、心を込めてご供養いたします。ご火葬後にお越しください。

【遺品や気になるもののご供養について】

どんなものでも、大切にされてきたものには想いがこもっているように感じる方も多いことでしょう。自元寺ではこめられた想いや歴史を大切にしながら遺品供養を行います。

お位牌、紙のお戒名、仏具やお軸など、どのように扱ったらよいかわからないものがありましたらお気軽にご相談下さい。

自元寺でお魂抜きご供養ののち、「お預かり」「お焚き上げ」「業者引き取り」などそれぞれに一番適した方法で、最後まで大切に「いのち」を見届けさせていただきます。

想い出の品、遺品、気になるもののやお焚き上げもお勤めいたします

また、よくお問い合わせをいただきます「卒塔婆」につきましては、春頃、境内に卒塔婆ご供養専用の場所を設けますので、そちらに置いてくださるようお願いいたします。

仏教には執着(しゅうじゃく)という言葉があります。とらわれることが苦しみを産むと考えられているのです。何かにとらわれていると感じたとき、その辛さを軽くするためにご供養という選択肢もお考え下さい。

3月より活版印刷の御朱印を授与いたします 

こちらの記事でも予告しておりました、新しい御朱印のお知らせです。

今年3月、耐震改修工事を終える庫裡完成にあわせまして、開基・馬場美濃守信房公の御朱印を、100枚限定にて授与を開始させていただきます。御朱印は写経を寺社におさめた際、その証として授与されたのが始まりとされております。もとは「修行の証」であった御朱印の精神性を大切に、ご参拝いただけますと幸いです。

※2月下旬に、詳細をお知らせいたします。

新しい御朱印は、昔懐かしい「活版印刷」で作られています。活版印刷とは、印刷する部分が凸状に盛り上がった金属版にインクを付け、ギュッと押さえて印刷をする方法です。巨大なハンコをイメージしていただくと分かりやすいのではないでしょうか。古くは15世紀のヨーロッパで発明され、明治の初めころに日本でも広く普及しました。

一枚一枚が手作業で仕上げられるため、一つとして同じものがありません。昔ながらの方法ゆえの独特の印刷のかすれや文字の凹凸が味わい深く、近年その良さが見直されているそうです。

自元寺の御朱印は、「アラベール」用紙に、住職がしたためた字と、坐禅の境地をあらわす王三昧、自元禅寺の印を押しています。アラベールは昔から人気の紙で、特にデザイナーの方々が好まれます。 画用紙のような親しみやすい風合いで、紙そのものの手触り、質感が人気です。

空押しで寺紋の花菱も入れていただきました。厚みのある柔らかな手触りがなんとも愛おしく、思わず触れたくなります。

筆文字と活版印刷の相性がとても良く、洒落た御朱印になりました。3回もの印刷を重ねた、手の込んだ作品です。ぜひたくさんの方にご覧いただければと思います。

さて、この御朱印をつくって下さったのは、「活版印刷室 HACHIYA」さんです。北杜市にお住いのご店主は、大変多才な方です。オンラインをメインに活版印刷を営まれながら、ファイナンシャルプランナーも取得されそれを活かすべく正しいお金の考え方のワークショップを主催されたり、寺カフェでも講義や運営をしてくださっています。とても興味深く楽しい教室を開催してくださいました。

また、お人柄も素晴らしく、相手のことを慮る、その人のことを第一とするやさしさと、奉仕のこころを併せ持った素晴らしい御仁です。物静かで聡明な雰囲気で、静かな時間を一緒に過ごしたくなります。自元寺での寺カフェワークショップが再開された際には、ぜひご店主にも会いにいらしてください。

HACHIYAさんのホームページも訪れてみてください。活版印刷の良さと愛情が伝わってきます。FBには、自元寺の御朱印の制作過程も掲載されておりますので、御朱印の実物をご覧になりながら「こうやって作られたんだなあ。」と想いを馳せるのも楽しいと思いますよ。

八やさんFacebookページ https://www.facebook.com/hachiyaprint

ホームページ https://hachiyaprint.thebase.in/

令和4年「開山忌法要」と「年初のお寺参り」のご報告

令和4年1月5日に開山忌を執り行いました。そのご報告をいたします。

開山忌とは、自元寺を開山された端叟淳的(たんそうじゅんてき)大和尚様のご供養を行う法要です。

毎年行われる法要ですが、新年の冷たい空気の中、年頭にご開山様にお焼香が出来るのはありがたい事と感じております。1年の始まりの風物詩です。

午前11時より、自元寺本堂にて僧侶7名、総代様、自元寺家族の参列をいただき厳粛な雰囲気の中行われました。昨年と同様、新年会の宴席は中止とさせていただきました。昨年末は明るい光が見え始めたと感じ、今年こそは皆様と過ごせるかと期待しておりましたので本当に残念です。

 今年も、開山様の423回忌を迎えることができました。

古くは戦国時代からこの令和の時代まで、代々の住職が同じように祈ってきたことを想い、歴史を積み重ねていくことの重みを感じる法要でもあります。今年も一年一年を実直に、皆様に支えられながら積み重ねて参ります。

また、15日には年頭のお寺参りも執り行いました。

本年も、「位牌堂でのお参り」「ご祈祷札をお配り」するのみとさせていただきました。位牌堂でのお参りは通常の形とは違いますが、それぞれのご家族ごとに「ご先祖様とゆっくり向き合える時間が取れる」とありがたいご意見も頂戴しております。

もちろん感染症予防対策は第一に考えますが、可能な範囲で少しずつ工夫して皆様が心安らげる時間になった事に安堵しております。またご感想なども頂戴できればと思います。

今年も皆様と共に、地域に開かれたお寺として一歩ずつ進んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

余談ですが、同じころ、地域での成人式も行われました。昨年は延期され大型連休に実施されたそうですが、今年は感染症の検査をすることで例年通りの1月に行えたそうです。成人式は一人前と世間にも認められる大切な節目。晴れ着姿の嬉しそうな若者たちが何ともまぶしく、この大変な時代でも大きく羽ばたいてほしいと願います。

さて、曹洞宗では10歳から仏門に入ることができます。しかし一人前と認められるのにはそれからいくつもの段階や修行を経る必要があります。僧侶というと黒い衣を着ているイメージがあると思いますが、修行の段階によって着られる着物の色が変わっていき、ある段階に入ると緋色の着物を着ることが許されるようになるのです。この段階になって初めて”一人前と認められた”とおっしゃる方もいらっしゃいます。

少々強引かもしれませんが、成人式の晴れ着もただ華やかなだけでなく、一人前となることへの覚悟や、それまで歩んできたことを皆にみせるという意味があるかもしれませんね。

2022年、新年のご挨拶を申し上げます

世界中に拡がる感染症も、収束に向けて小さな光が見え始めて参りました。まだまだ油断はできない状況ですが、新年を昨年より穏やかな気持ちで迎えられたことに安堵しております。昨年は長年自元寺を支え続けた祖母の逝去もあり、寂しい年明けとなりました。

まず、新年にふさわしい明るいお知らせがあります。

多くの方にお力添えをいただきました庫裡の耐震改修工事が、おかげさまで1月末には概ね仕上がる予定です。スロープを設け縁側も広くつくられ、より立ち寄りやすくなりました。自元寺の目指す「おらが寺」、地域へ開かれたお寺を体現したかのような素晴らしい造りです。皆様にお披露目ができる日を心待ちにしております。

また、本年は例年の法要に加えまして、3月には昨年逝去いたしました祖母の本葬儀、6月には庫裡落慶法要と延期しておりました小和田哲男先生をお招きしての記念講演、同月下旬には先代の13回忌も予定されており、行事の多い年となります。ここ2年間はやむを得ず行事を中止又は縮小開催をせざるを得ませんでしたが、今年こそは、皆様と様々なことを分かち合えたら、と期待しております。

曹洞宗の本山、 永平寺では「ぎょうじ」を「行持」と書き表します。

物事を行うことが「行事」ですが、物事を持(たも)つこと、その行為の成り立ちや意義を知り、それを今一心に行ずることを意味しています。修行を怠らず続けるという仏様の教えの一つでもあります。

どんなことでも長く続いたり忙しくなりすぎたりすると、その意義が失われ形だけになってしまうことは少なくありません。

今、行ずるためには今この時の世情や背景もきちんと認識し、なんのために行っているのかを定めていかなくてはならないのだと思います。一つ一つを丁寧に、行うまでの準備、行った後にもつながる「行持」となるよう、それぞれを大切にしたいと念じています。

すさまじいスピードで変わりゆく現代、誰も未来を見通すことはできません。“今の子どもたちの 65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就く。今ある仕事の47%は自動化される”という説もあるそうです。そんな先行きが見えない時代だからこそ「脚下照顧」足元、目の前の出来ることにただ一心に向き合うことを大切にしていきたいと願っております。

最後に、檀信徒の皆さま、お体ご自愛くださいますようお願い申し上げます。重ねて皆様のご健康とご多幸を祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。

参考

教職員等の指導体制の在り方に関する懇談会提言:文部科学省 (mext.go.jp)

インターネットでよきお寺と人をつなぐ「まいてら」に登録されました

お寺とのお付き合いを始めたいけれど、敷居が高い・聞きにくい・誰に聞けばよいか分からない‥など困った時に便利なサイト「まいてら」に登録させていただきました。

「まいてら」は、新しいお寺と人との繋がりを作るサイトです。目的や地区、宗派などを入力し、手軽にお寺の検索ができます。 

単にお坊さんが呼べるだけ、お寺の所在地をまとめただけのサイトとは一味違います。お寺とお付き合いのない方が安心して「よきお寺」と出会えるよう、信念をもって作られたサイトです。

「安心」をただ謳っているだけではありません。

100以上の項目に基づき、真摯にお寺の運営に取り組んでいるか、健全な寺院運営が行われているか等を丁寧にチェックし、基準をクリアしたお寺のみが掲載されています。

例えば、必須基準に「堅実な管理運営」が設けられているのは、大変現代的だと感じます。長いお付き合いをするためには、情報の管理がされているのか・信徒に過度な負担はかからないかなども気になりますよね。このようにお寺に直接聞きにくいことも事前に知ることができます。

また、事務局が現地調査を行っているため「書類はあるが実際にはお寺が運営されていなかった」などの非対面ならではのトラブルも起こりにくくなります。

詳しくは、まいてらの安心のお寺10ヶ条をご覧ください。何をもって安心のお寺としているかがよくわかります。

 このように客観的な基準はありますが、それだけではないと感じています。掲載されているのは、この現代社会でお寺に何が出来るのか、迷っている・悩んでいる人々に何かできることはないのかと、真剣に考えているお寺ばかりです。

「まいてら」を通じた、宗派を超えたオンラインでの交流会などもありますが、宗派や考え方の違いはあれど、皆さん熱い心をもって真剣に皆様の幸せを考えています。さらに精進しなくてはと気持ちが引き締まります。

先日行われた「戒名カフェ」もまいてら寺院の皆さんと作り上げたもので、今後も継続して開催されます。

また、寺院側もこのサイトに登録するなかで、檀家制度や永代供養に関してなど曖昧になりがちな寺院の制度を整理することもできました。基準を設けて明示することで、より公共性が増したと感じています。

もちろん直接のやり取りを大切に考えておりますので、記載はあくまでも目安とお考えいただき、額面通りでなく、お気軽にご相談下さい。

「多くの人が安心してお寺とのご縁を育み、『お寺のある生活』を通じて日々の安心を得ていただきたい」これがまいてらのコンセプトです。

また、イベントやそれぞれの寺院のコラムなども掲載されています。よきお寺に出合うきっかけとして、仏教に興味を持った方の次への第一歩として。

「まいてら」をご活用いただければ幸いです。

まいてら「自元寺」紹介はこちら

一味違う旅行体験を「Terroir愛と胃袋」「自元寺」で生と死に向き合う

生と死を見つめる、特別な旅のご案内です。

「タナトスの誘惑」
タナトスとは、ギリシャ神話の死の概念を表す神で「死」そのものといわれています。意訳すると「”死の誘惑”への旅」。果たしてどんなものになるのでしょうか。

この旅のプランは、料理店Terroir愛と胃袋の「石田恵海さん」が手がける、こだわりの古民家一棟貸しの宿「旅と裸足」と「自元寺」が協力して完成しました。

自元寺での体験は、宿泊の翌日早朝より行います。坐禅指導・法話を体験していただき、その後朝のおかゆを皆様と一緒に頂きます。

法話では、死を通じて生を考えることの意味をひも解きます。仏教で日本人がどのように生と死を考えてきたか、今はどう考える人が多いのか。そのうえで坐禅の意義や禅における食事の在り方についてのお話をいたします。

実際に坐禅や曹洞宗での食事の作法を体験していただくなかで「生きること死ぬこととは何か」を共に考えましょう。

無理に難しいことや良いことを言う必要はありません、参加されての率直な感想、日頃の想いやご相談など、何でもお話しいただきたいと思っています。


宿泊日のディナーは、高根町にある「Terroir愛と胃袋」で召し上がっていただきます。ここでの楽しみは美味しく美しい料理だけではありません。他の料理店では決して聞けない、熱量の高い料理解説は必聴です。

オーナーの石田さんは、料理と文化の関係性を考える事を大切にされていて、その根底には「”命”をいただく」事への深い感謝と愛情があります。

曹洞宗では日々の暮らしこそが修業であり、その中でも「食事」には特別な意味があります。命を残さず頂くこと、私たちを生かしてくれる食材へ日々感謝をすることが大切なのです。

豪華なイメージのあるフランス料理と、質素なイメージのある修行僧の食事。真逆に見えて、根っこではつながっているのかもしれません。

さて、これから八ヶ岳地区は本格的な冬を迎えます。全ての活動を止めてしまったかのように見える野山で、植物は寒さに耐え生きるために栄養を蓄え味を濃くします。

また、冬は狩猟シーズンです。八ヶ岳に生きる動物が食卓に上ることもあるでしょう。シェフである鈴木信作さんは、狩猟免許を持っており自ら山に入ることもあるそうです。命をいただく意味を、より感じていただけるベストシーズンです。

「八ヶ岳の命を味わう」味覚
「料理の香り、自然の香りを楽しむ」嗅覚
「冬の八ヶ岳の景色」視覚
「食材に触れる、朝の寒さに触れる」触覚
「薪の火がはぜる音、鳥や獣の声」聴覚

そして、永平寺修行のお供・爆音目覚まし「スーパーライデン」による聴覚への刺激…どれもが新鮮に感じていただけると思います。

五感を全て使い死と生を想う旅を楽しんでいただけることでしょう。ジャンルの異なる「料理店・一棟貸し古民家民宿」と「仏教」の融合。きっと特別な旅の体験になることは間違いありません。

この旅の中で皆様が仏教の一端に触れ、人生がより豊かになることを願っております。


プラン詳細はこちら 旅と裸足 (chillnn.com)
含まれるもの/旅と裸足宿泊費(1泊)、Terroir愛と胃袋でのディナー、旅と裸足に用意されたウェルカムクッキー、お茶・コーヒーなど、自元寺での朝粥、坐禅体験代、ご案内料

「パン工房 Zelkowa(ゼルコバ)」住職イチオシ!溶岩窯で焼くこだわりのパン屋さん

八ヶ岳地域にはパン屋さんが多い事はご存じですか?

水がおいしいことや、豊富な食材があることも理由の一つですが、山梨の中でも夏の気温が上がりにくく、パンの発酵が安定しやすいからともいわれているそうです。おいしいパンが焼ける条件が整っているのですね。

「パン工房 Zelkowa(ゼルコバ)」

自元寺より徒歩4分。道の駅はくしゅうからもほど近い、住職イチオシ!パン屋さんのご紹介です。

古民家を改装したレトロな佇まいに、店内では竹籠や木の箱にしっかりと焼き色のついたパンが盛り付けられた、何とも素敵なパン屋さんです。

こだわりパンは2種類の天然酵母・国産の小麦粉・完全天日干の塩を使い、体に優しい材料を選んで作られています。しっとりと焼きあがる国産小麦を使い、天然酵母でゆっくり発酵させているので、ずしっとした食感の食べ応えのあるパンになるそう。生地の風味が楽しめます。

また、「溶岩窯」で焼いていることもおいしさの秘密だそうです。石窯やレンガ窯を使っているパン工房はたまに見かけますが、溶岩窯はなかなか見かけません。溶岩石は遠赤外線を多く出すため窯の温度が上がりやすく、ふっくらとボリュームのあるきめ細かいパンが焼けるそうです。ハード系のパンも食べやすいなあと感じられるのはこのためかもしれません。

住職のおすすめのパンは、ひとつに選べませんが「黒蜜バターのパン」です。

こだわりの黒蜜とバター、パンの相性はバッチリ。人気のパンがゆえ、残っていたらラッキー。少し癖のある黒蜜と乳製品のコクは最高の組み合わせです。

また「レーズンパン」もおススメです。大小2サイズあり、ご家族皆で召し上がる時やお土産にするには大きいものを、ひとり占めする時には小さめの丸形を選べ、人数に合わせて楽しむことができます。レーズンの甘味が生地にピッタリ合った、本当においしいパンです。

食パンのような、シンプルなパンが好きな方には「ふすまパン」がおすすめ。オーブンで焼くとふっくら香ばしく、バターをぬって食べると小麦粉全部の味が口に広がって、素材のよさを体全体で感じることができます。毎日でも食べたくなる味わいです。

ゼルコバさんの駐車場には首都圏ナンバーの車もよく見かけます。立川時代からのファンがわざわざ食べに来ているそうなのですが、白州に移転してさらに味が良くなったという口コミも見かけました。

自元寺に用事があるときに立ち寄る予定でしたら、夕方にはほぼ売り切れてしまうので先にゼルコバさんに行った方がよいかもしれません。

ゼルコバさんのパンとシャルマンワインのワインを買い込んで、のんびりと秋の夜長を楽しむ贅沢はいかがでしょうか。

店主・小野孝章さんからのコメントです。

きっかけは以前よりこちらには遊びに来ていて土地の事は知っていたのですが、私たちが越してくる1年前に友人が須玉に越してきて自分達で家を修復して生活する様を見て、私も自分の力で出来ることをやってみたいと思い、色々な縁もあってこの地に来ました。 良かったことは自然環境がすぐ側にあると言うところです。自然が近いと言うことは恩恵も沢山ありますが、災害の影響も近いと言う事です。僕は人の手が余り加わっていないそんな環境がいいなぁと思いました。 パンを作る上での利点は気持ち良く出来ることです、水もとてもいいですし、空気もいい!冬はお店がゆっくりですが空気がピンとしていて一番好きです。

これからの人生をより良く生きたいあなたへ「オンライン戒名カフェ」

多宗派の僧侶による戒名について考えるオンライントーク会、「オンライン戒名カフェ」を開催いたします。

【日時】

10/10(日) 14時-15時半→ご好評をいただき終了しました

10/25(月) 14時-15時半

11/4(木) 20時-21時半

※各回定員を15名程度とします。先着順です。zoomを使っての開催です。

【本企画に参加する僧侶】

東好章(一向寺・浄土宗)

岩田親靜(本休寺・日蓮宗)

加用雅信(妙慶院・浄土宗)

小杉秀文(勝覚寺・真言宗智山派)

佐藤妙尚(真言院・高野山真言宗)

成田淳教(感応寺・浄土宗)

松村妙仁(壽徳寺・真言宗豊山派)

三宅千空(教西寺・浄土真宗本願寺派)

三宅教道(教西寺・浄土真宗本願寺派)

山崎 秀典(自元寺・曹洞宗)

【内容】

・お坊さんによる「戒名の基礎知識」の解説

・意味や命名の背景など「戒名の実例紹介」

・少人数グループに分かれたぶっちゃけ質問OKの「個別質問タイム」

※この会は戒名を授かる場ではなく、お坊さんと話すことでご自身の戒名を考えるきっかけの場としています。会終了後にご相談は可能ですが、既にお付き合いされている菩提寺がある場合、実際の戒名はそのお寺にご相談ください。

引用:まいてらカレンダー 

【まいてら企画】オンライン「戒名カフェ」 ~ わたしの戒名を考える – まいてら (mytera.jp)

↑↑お申し込みは上のリンクをクリックし、お申し込みフォームよりお願いいたします。↑↑

【良く生きるための戒名】

「戒名」というと、どんなイメージがありますか?

亡くなった時にお坊さんにつけてもらう、お位牌や墓石にかくための名前?生前に考えるなんて死に支度みたいで縁起でもない!

多くの人が思い浮かべるのはこのようなイメージだと思います。

実は、戒名は生きているうちに考えても全く問題ありません。

もともと「戒」とは、行為や道徳、習慣といった意味で「これを保っていくと、仏教の見地からは、良い生き方につながるよ」と、定められてきたものです。

例えば、学生時代の部活などで、コーチと相談して自分の目標を決めた経験はありませんか?それと似たようなものと考えていただいてもいいかもしれません。

では、よりよく生きたいなと考えたとき誰に相談すればよいでしょうか?仏教は、人がよりよく在るための考かたやありようを2500年の長きにわたり考え、実践し続けてきました。これからよりよく生きるため、僧侶より「戒名」を授かり、迷ったときには鏡のように振り返りながら、ひとつの指針にされるのも良いのではないかと考えております。

宗派によってもさまざまな捉え方がありますが、曹洞宗では生前に戒名を受けることがよいとされています。(現状は一般的な慣例に合わせ葬儀の際、つまりは死後に受けることが多いです)日々の修行、生活に重きを置く禅宗らしい考えといえるでしょう。

今回のオンライン戒名カフェは、様々な宗派の僧侶が一堂に会して戒名について語り合う貴重な機会です。それぞれの宗派・考え方・経験などをもとに、よりよい集いになるよう、綿密な準備をすすめております。

過去に開催した折には、参加された皆様から様々な想いをお聞かせいただきました。オンラインならではの気軽さもあり、葬儀への悔いや僧侶への疑問など、面と向かっては聞きにくいこともお話しいただけました。

皆さんがお寺に対してどんな印象があるのか、どんな事に疑問を持っているのかを知ることができ大変勉強になりました。

戒名に関わる明るいことはもちろん、言いにくい・考えたくない・失礼かもしれない、どのような事でも忌憚なくお話しいただけましたら嬉しく思います。参加して良かった!と主催側も参加者の皆様も思えるよう準備を進めております。

のご参加をお待ちしております。